まずはコンパイルできる最小の文書から始め、そこにタイトルや見出しを足して、ちょっとしたレポートまで組み上げてみましょう。LaTeX の「最低限のルール」もここで身につきます。
最小の文書
どんな LaTeX 文書も 3 つの部分でできています。先頭の \documentclass{...} で 文書の種類 を決め、\begin{document} の前までを プリアンブル(設定を書く場所)、\begin{document} から \end{document} までが 本文 です。次の数行がそのまま動く最小の例です。
\documentclass{article}
\begin{document}
This is my first document.
\end{document}article は短めの文書向けの標準クラスです。ほかに report・book、日本語なら jlreq などがあります(日本語で書くなら → 「TeX・LaTeX と日本語」)。
最低限のルール
命令はすべて **バックスラッシュ \ で始まります。引数は 波括弧 { }、省略可能なオプションは 角括弧 [ ]** に入れます(例: \documentclass[12pt]{article})。% から行末まではコメントで、出力されません。
本文では、ソース中の改行は無視され、空行が段落の区切り になります。最終的な改行位置は LaTeX が決めます。なお & % $ # _ { } などは特別な意味を持つ文字なので、そのまま出したいときは \&・\% のように先頭に \ を付けます。
コンパイルして PDF にする
このファイルを TeX エンジンに通すと PDF ができます。エディタや Overleaf なら「コンパイル」ボタンを押すだけ。コマンドラインなら次のようにします。
pdflatex document.tex # → document.pdf
# or, simpler — runs the right number of passes automatically:
latexmk -pdf document.tex目次や相互参照を使う文書は 2 回コンパイル が必要です(latexmk を使えば自動で回数を判断してくれます)。処理の詳しい流れは「ソースから PDF へ」を参照してください。
タイトルと見出しを足してレポートに
プリアンブルに \title・\author・\date を書き、本文の先頭で \maketitle を呼ぶとタイトルが出ます。\section・\subsection で見出しを作ると 番号は自動 で付き、\tableofcontents で目次も自動生成されます。
\documentclass{article}
\title{My First Report}
\author{Taro Yamada}
\date{\today}
\begin{document}
\maketitle
\tableofcontents
\section{Introduction}
This is the introduction.
\section{Method}
\subsection{Setup}
Details go here.
\end{document}番号を付けたくない見出しは \section*{...} のようにアスタリスクを付けます。\today は処理した日付に置き換わります。
パッケージで機能を足す
足りない機能は パッケージ で補います。プリアンブルに \usepackage{...} を書くだけです。たとえば画像なら graphicx、本格的な数式なら amsmath、余白調整なら geometry。膨大なパッケージが CTAN に揃っています。
\documentclass{article}
\usepackage{graphicx} % images
\usepackage{amsmath} % better math
\begin{document}
% your content
\end{document}